きらびやかなスリップウェア 「トフト」

 

日本で花開いた英国の古陶、スリップウェア。

 

グラタンやパイ などのオーブン調理が可能、
それでいて文様の素敵さに魅了されるスリップウェアは、
今もなお、人気が衰えない。

 

そんな英国の古陶スリップウェア。

当時は日用雑器ではなく、
飾り皿や結婚式や洗礼式といった
特別な機会に使われる記念品的なものが主流でした。

溢れんばかりの華美な装飾。

本国イギリスでは、
スリップウェアといえば、
このような細密な装飾の飾り皿のことを指します。

 

陶工の一族、
Thomas Toft(トーマス・トフト)一族がつくったことから、
このきらびやかなスリップウェアは
「トフト」と呼ばれるようになりました。

トフトに描かれている文様は
動物だったり、人だったり。

宝冠をいただくライオンやユニコーンなど
王家の紋章を彫刻させたものが多く見られます。

富の大きさや、品位の高さを示す
美術的なコレクションであったんだと思います。

 

その「トフト」が、
現代の我が日本で、
随一の作家によって再び息吹が吹き込まれました。

 

彫紋楕円皿 / 中川紀夫

 

長崎県の窯場、
波佐見焼の窯元に生まれ、
紀窯として作陶されている中川紀夫さん。

果てし無く細やかな型打ち。

獅子紋、鳥紋。
その周りを彩る草花紋。
細部まで、端端まで、
どうぞよく見てほしい。

 

彫紋長方鉢 / 中川紀夫

 

Toft Ware を思い起こさせる
中川紀夫さんのトフト。

 

なんて品が良く、
美々しいうつわでしょう。。。

 

民藝 と 芸術の 間 -はざま- 。

 

 

ハレの日、
特別な日のうちごはんに。

もちろん、
日々のうつわとしてもどんどんお使いください。

食べるごとに現れ出ずる文様。

ご馳走様のまえに、
ちいさな喜びと微笑みを運びます。