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5月のごあいさつ

 

いっせいに伸び始めた庭草をむしる。

5月の草は柔らかい。

薄緑色で、はかなげで・・・。

透き通るような茎を掴み、手元に曳く。

モロコシの先ような髭根は何の未練もなく身を任す。

 

朝の日差しを受けて草木が嬉しそうに輝いている。

野に育つモノたちは陽射しや水分を欲しがり

枝や葉を自由に伸ばす。

その姿は私たちがどう抗っても叶わない造形美。

庭先から頂く1輪の花や枝は

そこにあった形を目に残し生けるべきと思うのだが、忘れがち・・・。

 

また手元に目を戻し、草を曳き始める。

 

何でもない日常の一コマ。

この日常が震災の地に早く戻りますようにと願う。

 

久保田 真弓