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3月のごあいさつ

萬器がオープンした頃からのご常連Tさんは80ン才。

「こういうお仕事は大切よ」という言葉に励まされ、展示会ごとに店を訪ねて頂いていた。
病後はなかなかお会いできなくなっているが
時間の許す時、車を走らせ訪ねている。
それは今だにTさんに学ぶことが多いから

まず室内の様子の良さ
味わい深い家具や暮らしの道具に囲まれて、個々のものが重ねてきた年月をしっかり滲ませ、穏やかに美しい。

好きな本が並んだ棚、好みの画家の絵、
音楽好きだからCDやビデオがたくさん

向かい合ってのお喋りは世界情勢から最近読んだ本のこと、たまにチョッと連れ合いの愚痴まで 笑

お茶を頂きながら見るとはなしに庭に目を遣ると季節の花々が緑の中から顔をのぞかせている

春夏秋冬を楽しませる庭作りになっているとこが魅力的だ

もしかして、生き様ってこんなことなんじゃないだろうか…。
 
 
暮らしのカタチそのものがその人
決して煌びやかじゃなくていい、「私はこんなことが好きなの」って室内が語ってくれるウチが好きだ

いつかきっと私も
暮らしの家具や道具に自身を重ね、訪ねる人を気張らずに自然体で迎える人になりたい

3月11日から柏店で開催する『暮らしのモト』展は
その人らしい日常に存在するものを提案します

ウララかな三月の日差し、少し散歩する感じで訪ねてみませんか

久保田真弓