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9月のごあいさつ

長雨から猛暑日が続いた8月。
原爆記念日の朝、TVで平和記念式典をみていた。
市長の平和宣言、淡々と静かに語られる言葉は、
心が掴まれて固まったまま全身を耳にして聞き入った。
中継が終わった時、既に心は広島行きを決めていた。

まだ一度も行ってないヒロシマ。
見なければ、そうだ見るべきだったと早朝の新幹線に乗り込んだ。
原爆ドームから平和公園そして平和記念館。
8月最後の日曜日の記念館はかなり混んでいた、日本人も外国の人達も。

人々は展示された写真を見、解説文を読み、ゆっくりと見進めて行く。
スマホをかざす人はここにはいない。
私たちの今あるあたりまえの日常はこんなにも痛ましく、たくさんの犠牲のうえに成り立っている。
一瞬の出来事は人生を狂わし、痛みや悲しみは計り知れない。
原爆投下、日本の何処に堕ちてもおかしくなかったかもしれない。
たまたま広島、たまたま長崎だったとしたら。

広島の街はいくつかの川に挟まれているが碁盤の目のように整然と整備されている。
あの日廃虚となった時から始まった街作り、その事が今更ながら哀しい。

生まれて初めて訪ねた広島、胸に刺さる8月が終わりゆっくりと9月に入る。

久保田 真弓