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5月のごあいさつ

ピアス、私には縁のないものと思っていた。
が、昨年暮れにピアスの穴を開けた。

開けたい、開けたい、って思っていた訳でもなく、
きっかけは暮れに開催したガラス作家の小さなピアスに一目惚れしたから。
派手さもなく、透明だからだれにも気づかれないレベル。

クリップのイヤリングは耳が痛くってとうの昔にやめたし、
この職業にとってやってる感がでてしまうアクセサリーは少し苦手になっていた。

店のテーブルの上にディスプレイされて並ぶピアス。
ある日突然、その中の一つが小さいくせにグイグイと私を攻めてきた。

心の中のざわめきは『今更その歳で⁈』とか
『無闇矢鱈に傷つけたらダメ!』と引き止める一方で、
『重ねた歳の塊を少し風通し良くしてもいいんじゃない?』って囁く。

後者の意見にスルスルと心が流れ、かくして小さな穴が開通。
とは言え、ピアス穴に慣れてないからまだまだ悪戦苦闘の毎朝だ。
鏡の前で見えない穴をめがけピン先で探る。
なかなか入らない、っていうか穴が毎朝塞がっている。 汗
一瞬入ってもプッンと微かな痛みが襲う。
これも修行とばかりに大きく深呼吸をしてゆっくりと挑む、ふぅー。 汗

ピアス初心者、装着に馴れるまでは辛抱の日々だけど、
さり気ない自分だけの楽しみを見つけたことは確かだから。

ピアス穴くらいの風穴が心に空いた。
五月の風が気持ちいい。

久保田 真弓