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12月のごあいさつ

師走の電車内、ぼんやりと今年を思っていた。

と、突然自分の意思を超えて溢れでる涙。
堪えようとしているのにポロポロと
伝わり落ちる涙を拭くこともせず走り去る外の景色に目をおいていた。

あのひとが逝った今年の秋。

愛想笑いなどなく、いつもストレートな言い回しは
貴女らしくて好きだった。
誰にでも起こりうる突然の別れ、気持ちの整理をつけてたつもりが
単に自分の感情を塞いでいただけだった。

脆くも12月の冷たい風に剥がされ、ヒリヒリとした悲しみと向かい合うはめに・・・。
別れを当たり前に受け止めるなんてできない。
運命に抗えないなら、せめて大切な人との時間かみしめて今年に幕を引こう・・。

車内アナウンスに急き立てられ人混みに身を任す。
街はもうジングルベル、今年が終わる。

久保田 真弓