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4月のごあいさつ

ほどほどの寒さは桜の開花を遅らせ、暦が変わる四月に満開を迎えた。

いつもの道に咲いたサクラ。
無口で意志の強そうだった固い蕾は
こんなにも華やかで可憐な姿になり、
微かな春風に身を揺らして愛らしい。

夜道のサクラは更なり。
薄墨色の闇にフワフワと妖艶・・・。

少し前までは急ぎ足で帰路についていたが、
コートが変わるこの時期、季節の移ろいを感じながらゆっくりと歩く。
頭をよぎる歌は『早春賦』

春は名のみの風の寒さや
谷の鶯 歌は思えど
時にあらずと 声も立てず
時にあらずと 声も立てず

意味もわからず唄った歌、歌詞は鮮明にを覚えていて
早春の情景の美しさを今に知る。
100年も前に作られた歌は少しも色褪せず
心に沁みる・・・。

 

久保田 真弓