11月のご挨拶
熱帯雨林のような気候になってしまったかと思われた日本も
10月を過ぎた頃から一気に秋が深まった
季節が変わるとご無沙汰している友人の顔が浮んだりする
近頃は電話ではなくラインなどで手軽にまず連絡をとるのが常だ
ある日、ラインの画面に変化を見つけた。メッセージ画面にいつのまにかAIマークが有る
どうやらAIが前後のやり取りから文章を起こしてくれるというサービスで
相手によっては丁寧語やタメ口、硬い敬語、猫語まで用意されている
凄っ、凄過ぎて開いた口が塞がらない
これに手を出したらもう人としての意識や情緒はどうするのーー、ってなる
うっかり忘れた漢字を辞書を引いてた頃が懐かしいし、ナビシステムが無い時代、分厚い地図帳を車の中で広げ喧々諤々、あれはあれで楽しかったなぁ
便利が過ぎると空恐ろしくなる
誰が『行き過ぎてるよ』って言ってくれるのだろうか
誰も言わない
たぶん自身でセーブするしかない時代がきてしまっている
どう生きるかの選択さえ突きつけられ
果たしてこれから穏やかに過ごせるのだろうか?
ちょっと肌寒くなったリビングで猫二匹が、「のの字」と「めの字」の形で丸まっている
そろそろ冬支度しなければ…今年も後二ヶ月
久保田真弓
