金継ぎ教室(第三回目)

金継ぎ教室、三回目、
今回はついに金撒き。

いよいよです!どきどきです!!


まずは前回塗った漆をやすりで削っていきます。
はみ出した部分は彫刻刀などで丁寧に削り取ります。

器に傷がつかないよう
とても繊細な作業です。

そして最後の漆塗り。

ここで描いた線や形の上に金が乗ることになるので
美しく仕上げたいところです。

細い筆で慎重に丁寧に漆を描いていきます。


十分乾かしたらいよいよ金撒きです。

柔らかい筆で
撫でるように優しく金を乗せていきます。

なんとなく器がおめかしした状態が見えてきたので
とても嬉しい。

今回も根気のいる作業が続きましたが
この姿を見ると疲れも吹き飛びます。


金を撒かれたばかりの器たち。

次回までお留守番をして
最終回ははみ出た金をお掃除して出来上がります。

欠けた部分もヒビのはいったところも
それぞれ個性のある模様になっているようです。



今回は漆を乾かす時間にお茶の時間を。
(作業に夢中で写真を取り損ねてしまいました…涙
ちなみに今回の手作りのいちじくコンポートでした。美味しかった…)


合間に改めて自己紹介などを。

金継ぎを始めて料理が楽しくなったとおっしゃる生徒さんがいて
とても嬉しく思いました。

金継ぎができると思うと思い切って器を使うことができるし
金継ぎをした器を使う時間もとても幸せです。

とても意味のある作業で
意味のある時間だと改めて感じました。


来月は最終回。
4か月あっという間です。

どんな風に仕上がるのかとても楽しみです。

12月の忙しない時期ですが、
年末の仕事に相応しいですね。

大切な器を蘇らせて
新しい年を迎える。

とても気持ちがいいです。

みんなに愛される椅子

スティックバックチェア / 小島優

-stick back chair-
leg 43 seat 36×40.5 high 70     


まるで絵本の中から飛び出してきたかのような
素朴で愛らしいスティックバックチェア。

シンプルながらも、背中のカーブの心地よく、座面もしっかりと深いので
快適な座り心地です。

栗の木目も美しい。

大人も子供も
家族で座って、育てていってほしい一脚です。

絵になる椅子だなぁ。

主張しすぎず、
でもものすごく愛おしい。


みんなに愛される存在になってくれると思います。


_

柏本店にて


美しい室内提案
『 
小島優 / 倉敷本染手織研究所 』

2023年10月21日(土)-11月4日(土)
10:00~18:00 会期中無休
( 最終日16:00まで )



先人が残したもの

倉敷ノッティング
作っているのは手織り、手染めの学び者「倉敷本染手織研究所」。

その研究所を運営し、指導されている石上梨影子さんが
倉敷から来てくださいました。


織り方もデザインも80年前から変わっていません。

このモダンな柄がそんな前から存在し、
それをひとつも変えていないことに驚きます。

それは、創始者でありこの柄の考案者である
外村吉之介さんの想いが込められているそうです。


誰が手にしても受け入れられる。
誰が使っても嫌な気持ちにならない。

とにかく丈夫で健全な品を
責任を持って織っていると石上さんはおっしゃっていました。


確かにこの倉敷ノッティング、
裏側は叩くとコツコツ音がするほど固い。
それほど固く強く織られているのがわかります。
本当に丈夫です。

そして表面はなめらかで心地よい。

表面が段々になって見えるのは
一目ずつ絡めて結び、毛足を切り揃える作業を繰り返しているから。

最後にバリカンでカットするものは多いそうですが、
そうするとこの触り心地にはならないそうです。

確かに!
この段々が気持ちよいのです‥




残るものには意味があるし、
残すための努力があります。

誰からも愛され、
信頼できるもの。
長く長く付き合っていけるもの。

先人の意思を受け継ぎ、伝える人の想いや努力によって
その受け継がれたものに私たちは触れることができるのです。

それは当たり前ではないということを
石上さんとお話して改めて感じました。


石上さん
貴重なお話、ありがとうございました。


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柏本店にて


美しい室内提案
『 
小島優 / 倉敷本染手織研究所 』

2023年10月21日(土)-11月4日(土)
10:00~18:00 会期中無休
( 最終日16:00まで )




自然の芸術

黒柿 隅切皿(15cm×17.5cm)/ 佃眞吾


黒柿の模様が美しい隅切のお皿。
貴重な黒柿の柄が贅沢に楽しめる一枚です。

隅切と玉縁が素晴らしい。

そんなに大きな作品ではないですが
この細部に宿った美しさに見惚れてしまう。


そして黒柿という自然の芸術。

黒柿はとても貴重な木です。
黒柿が現れる確率は1万本に1本とも言われています。

それを最大限に美しいカタチに生かす佃さんのセンスと技術が
このお皿にはぎゅっと詰まっています。



お茶の時間にクッキーやチョコレート。
もちろん和菓子も。
トレイ兼お皿という感じで使うことができます。

晩酌の時間に、チーズを乗せてたり
ケーキ皿としても素敵です。

さらりと拭き漆が施してあるので
使うときも安心です。



なにかと毎日使えて
日々幸せな気持ちにさせてくれる作品だなと
見るたび触れるたびに感じます。

もったいないと思わず、どんどん使って欲しい。
黒柿は本当に艶やかに美しく育ちます。



‥‥‥

北千住店にて

朴訥さと品格
『 佃眞吾展 』

2023年10月14日(土)-29日(日) 10:00~19:00 会期中無休
(最終日16:00まで)








『 小島優 / 倉敷本染手織研究所 』初日

椅子と椅子敷き『 小島優 / 倉敷本染手織研究所 』初日を迎えました。

たくさんの素敵な椅子たちと優しいノッティング。
みんな各々お気に入りに腰掛けながらのおしゃべりはとっても楽しくって。

心地よい座り心地に何時間でも話していられそうな気がします。

笑い声の絶えない穏やかな一日でした。



「高価なものという意味じゃなくて、
ごく普通にいちばん丈夫につくられた長く使えるものを使って生活しましょう。
そうすると生活が美しくなるから。」

民藝運動の父、柳宗悦先生の言葉です。



家の中で息をするだけで気持ちがいい。

そんな健やかで美しい生活を私も目指しています。


一年の中でも貴重な気持ちの良い季節。

穏やかな気持ちでゆったりとお試しくださいませ。




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柏本店にて


美しい室内提案
『 
小島優 / 倉敷本染手織研究所 』

2023年10月21日(土)-11月4日(土)
10:00~18:00 会期中無休
( 最終日16:00まで )