『中川紀夫展』明日最終日です

スリップウェアづくしの展示も、とうとう明日まで

週末は、ようやく来られました!と
駆け込んで下さったお客さまも多数

ひとつひとつ手に取り、器と向き合って
載せる料理の話をしたり
想像してお腹を空かせたり 笑

あれもこれも、どれもいいから悩ましい
縞文、抽象文、トフト、どれも欲しい、どうしよう!!

真剣に悩み、一呼吸
「こちらに決めました!」と飛び切りの笑顔
笑顔のモトのお手伝いができて、こちらも幸せです

トフトで悩まれる方の共通点
何といってもこの愛嬌のある動物文
見れば見るほど、どんどん引き込まれて行きます

28日のインスタでwadaさんも書いていましたが
中川さんの写しのクオリティーの高さと言ったら!!

器の持つ風合いはもちろん
窯元のサインに至るまで再現されています

じーっと獅子の文様を見つめていると、
豆皿だけサインが異なることに気が付きます

他のサイズには全て中川さんの窯の名前
紀窯(KIGAMA)の「KG」
でも豆皿には「IC」

なぜ?



最近の私の愛読誌をめくっていると、答え発見!!

古陶の表現をギュッと豆皿サイズに

ああ、すっきり!と同時に感動です!
古陶の息吹まで伝わってきた気がします

左:17世紀後半の古陶 (芸術新潮より) / 右:中川紀夫作 豆皿 押紋



実は、荷解きの時から
この押紋の豆皿に心奪われておりました
小さな円の中に、どれほどの技が
凝縮されているのかと思うと
愛おしさ100倍

中川さんのスリップウェアの世界へ
迷い込めるのも明日まで

どうぞお見逃しなく

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柏本店にて

世界を超えたpottery
『 中川紀夫展 』

2023年6月17日(土)-7月4日(火)
10:00~18:00 会期中無休
※ 最終日16:00まで

世界を、時代を超たpottery

 

一筆、ひねり、格子文様。

色々アレンジもあったりと
すごく楽しいスリップウェアの世界。

 

飾り皿から普段使いのパイ皿として
活動の場を広げていったスリップウェア。

シンプルながら、
美しく独特な技法と装飾に「用の美」を見たのは
ことのほか本家イギリスよりも、私たち日本人でした。

そこには、静かに潜在する
日本人ならではの卓越した美意識があったから。

柳宗悦や濱田庄司らの心を掴み、
一度は姿を消したスリップウェアが、
遠く離れた日本で活躍し続けるなんて、
なんて素敵なストーリー。

 

個人的に縁のギザギザが大好きで。

スリップウェアの特徴的な装飾が、
精密に、美しく表現されていてうっとり。。。

心持ってかれます~~~

 

 

 

ボウル
https://utuwa-banki.shop/items/63731c5f53ebeb00018983fa

7寸皿
https://utuwa-banki.shop/items/63731c5f53ebeb00018983f4

長方鉢 小
https://utuwa-banki.shop/items/63731c5f53ebeb00018983f8

正方皿
17×17×H2.5cm

 

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北千住店にて

林拓児・中川紀夫
『 いまに伝える美しいもの 』

2022年11月12日(土)-23日(祝・水)
10:00~19:00 会期中無休
(最終日16:00まで)

17世紀に生まれたトフト皿。

英国の伝統工芸スリップウェア。

そのはじまりはこのトフト皿と呼ばれる装飾器でした。

 

17世紀に生まれた
とても味わい深い古陶。

飾り皿や特別な日の記念品的なものとして
使われることが主だったそう。

 

中川さんのトフト皿には、
くく、フフ、となる瞬間があって…

そのゆる~いところがすごく好きです。

でもね、

このゆる~く作れてしまうのは、
伝統工藝を受け継ぐ上でとても大切な写しの
この写しのクオリティが素晴らしく高いからなのです。

本物に忠実に。

当時のものが見事に再生されたかのよう。

 

飾り皿としてももちろんですが、
食べ終えた後に
こんな子たちが出迎えてくれたら
どれほどほっこりするでしょう。

しっぽから出る日、
お顔がはじめに覗く日。

きっと毎回違うから、楽しい。

 

食べる数だけ、
笑顔が増えていきそうです。

宝冠をいただくライオンとユニコーンは
王家の紋章。

 

 

7寸皿 押紋 / 中川紀夫 Norio Nakagawa
https://utuwa-banki.shop/items/63731c6053ebeb000189840a

 

 

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北千住店にて

林拓児・中川紀夫
『 いまに伝える美しいもの 』

2022年11月12日(土)-23日(祝・水)
10:00~19:00 会期中無休
(最終日16:00まで)

きらびやかなスリップウェア 「トフト」

 

日本で花開いた英国の古陶、スリップウェア。

 

グラタンやパイ などのオーブン調理が可能、
それでいて文様の素敵さに魅了されるスリップウェアは、
今もなお、人気が衰えない。

 

そんな英国の古陶スリップウェア。

当時は日用雑器ではなく、
飾り皿や結婚式や洗礼式といった
特別な機会に使われる記念品的なものが主流でした。

溢れんばかりの華美な装飾。

本国イギリスでは、
スリップウェアといえば、
このような細密な装飾の飾り皿のことを指します。

 

陶工の一族、
Thomas Toft(トーマス・トフト)一族がつくったことから、
このきらびやかなスリップウェアは
「トフト」と呼ばれるようになりました。

トフトに描かれている文様は
動物だったり、人だったり。

宝冠をいただくライオンやユニコーンなど
王家の紋章を彫刻させたものが多く見られます。

富の大きさや、品位の高さを示す
美術的なコレクションであったんだと思います。

 

その「トフト」が、
現代の我が日本で、
随一の作家によって再び息吹が吹き込まれました。

 

彫紋楕円皿 / 中川紀夫

 

長崎県の窯場、
波佐見焼の窯元に生まれ、
紀窯として作陶されている中川紀夫さん。

果てし無く細やかな型打ち。

獅子紋、鳥紋。
その周りを彩る草花紋。
細部まで、端端まで、
どうぞよく見てほしい。

 

彫紋長方鉢 / 中川紀夫

 

Toft Ware を思い起こさせる
中川紀夫さんのトフト。

 

なんて品が良く、
美々しいうつわでしょう。。。

 

民藝 と 芸術の 間 -はざま- 。

 

 

ハレの日、
特別な日のうちごはんに。

もちろん、
日々のうつわとしてもどんどんお使いください。

食べるごとに現れ出ずる文様。

ご馳走様のまえに、
ちいさな喜びと微笑みを運びます。