

「まだまだ使うには実が熟してない。」
と、ずっと思ってきました。
そんな私と焼締の距離を縮めてくれた
上野さんの焼締のうつわ。
モダンで、シックで、格好良さも備えた焼締。
今では使わない日はない。
きっと、ぜったい、
皆様との距離も縮めてくれます。
※ただいま常設展示中の北千住店にて
ご覧いただけます。
焼締マグ / 上野剛児 Tsuyoshi Ueno
今日から9月。
朝晩に吹く風がすこしヒンヤリと。
窓を開ける気持ちよさを感じるようになりました。
大きなおおきな穴窯で、
三日三晩かけて焼きあがる器。
釉薬はなく、
土そのものの味わいと
窯のなかで舞う灰を纏った表情は
2つと同じものがないたったひとつの存在。
焼成の濃淡も、
土のなかの気泡も、
焼きあがって初めて目にする姿。
意図的にあやつれない分、
その自然な景色は最上の美しさを見せてくれます。
秋の夜長に、
日本酒をたっぷり入れて。
釉薬のない焼締は
「 酒がうまくなる 」と江戸時代から伝わる
名文句があるほど。
使い始めはザラザラと
毎日使えば半年ほどでしっとりに変わる焼締。
使い込むとまるで漆器のように
黒く艶めいてきます。
この変化する様も、
焼締の魅力でもあり醍醐味でもあり。
焼き浸しや煮物、
サラダや季節のフルーツも。
食事の回数だけ育ってゆく器。
焼締 片口 / 森岡成好
ハンサムな焼締は、
ボリュームが大きくなると
その魅力がさらに増し増しです。
きりっと焼き締められた質感も、
土を感じる質感や手ざわりも、
灰被りや焼き色の濃淡までも。
上野さんの意匠と技が入った
自然から受けた産物。
縁の立ち上がり、
リムの幅。
どの角度から目にいれても美しいと感じる。
できれば、
思い切って
家族分迎えたい!
そこまで思わせてしまう存在です。
銘々のパスタ皿、カレー、シチュー
炊き合わせもいいな。
ボイル野菜や、
味が染みた煮物も、南蛮漬けも。
盛り付けたいレシピが溢れてきます。
使える器って、
こういうことかも。
焼締めの器は
どうぞ沢山たくさん使ってください。
とぅるん、とぅるんに、
しっとりとした風合いに育ってゆきます。
一日一日が当たり前に過ぎたある時、
「 実用の美とはこのことぞ。」
と、
深く納得する瞬間がきっと。
パスタ皿 / 上野剛児
柏・北千住店ともにご覧いただけます。
上野剛児さんの
コーヒーサーバー&ドリッパー。
ほのかな胴のくびれ、
持ち手のライン。
上から下まで一貫して美しい。
玉縁のような持ち手のエッジに
瞬殺で心を奪われました。
繊細な縁取り。
触れる指にも、目にも、
このエッジがあるのと無いのとでは
全然、ぜんぜん違う。
そのことを解っているからこその
上野さんの意匠。
潔いほどのシンプルさの中に、
うっすら美のラインを見つけると
幸福度が増しますよね。
無釉薬、高温焼成。
そうして生まれる多孔質な焼締は、
渋みや雑味をかぎりなく消してくれます。
たった一杯の水が変わるように、
カドがとれてまろみを帯びます。
キン、としたものがなくなる。という感じかしら。
コーヒーを
本来の美味しさでいただくには最高の道具。
シックでハンサムな上野さんの焼締。
コーヒーを淹れる時間や
そのシーンさえも素敵になる気がします。
ドリッパーをはずせば
ピッチャーづかいも。
これからの季節は
美味しいお水をごくごく飲みたい。
焼締コーヒーサーバー&ドリッパー / 上野剛児
※柏店にてご覧ください。
柏店は常設展示。
春のレシピが似合う器を
並べております。
さまざまなうつわたちを
お楽しみください。
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上野さんの焼締は、
焼締の概念を覆すほど軽い。
あの独特の重みがすごく良いんだけど、
でも、この土くさい風合いで軽いという
ある意味ちぐはぐさに惹かれてしまう。
赤土に纏う灰被りの深みも
シックな雰囲気を引き寄せている。
湯気のたった褐色のコーヒー。
入るとたまらなく格好いいです。
お白湯もお水も。
混ざり気のないものだからこそ、
味の変化もわかる。
いや、
本当に美味しくなるんですね。
尖ったものがなくなったような。
「 これで飲むとね、コーヒーが本当に美味しいんですよ。 」
上野さんもご愛用中。
焼締マグ / 上野剛児
※柏店にてご覧いただけます。